内分泌・代謝科Endocrinology
小児内分泌・代謝科の専門医として、
小児期から成人期に至るまで長期のサポートを行います。
お子さんの成長と発育を見守り、健全な生活習慣の確立を目指す一方で、
治療可能な疾患を見逃さない必要もありますので丁寧にお話を伺います。
診察室では、我々や親御さんが、お子さんに対して「今できる」ことについて提案をさせていただきます。
こどもの成長発達には連続性があり、個人差がありますが、「遅れ」や「不足」という言葉は人を不安にさせます。
わが子がゆっくりと前に進んでいることに気づくことができず、思い悩んでしまう親御さんも多くいらっしゃいます。
成長の過程において「今どこにいるか」を伝え、最適な方法・治療を考え、
ご家族とともにお子さんの成長を喜べるような診療を心がけています。
(先天性疾患については成人の診療も行います。)
内分泌疾患Endocrine Disease
- 低身長、成長障害を呈する疾患(成長ホルモン分泌不全性低身長症、ターナー症候群、プラダー・ウィリ症候群、ヌーナン症候群、SGA低身長症、他)
- 骨系統疾患(軟骨無形成症、軟骨低形成症、骨形成不全症、他)
- 多尿を呈する疾患(中枢性尿崩症、習慣性多飲、夜尿症、他)
- 甲状腺疾患(先天性甲状腺機能低下症、バセドウ病、橋本病など)
- 副腎疾患(先天性副腎皮質過形成、アジソン病、クッシング症候群、他)
- 思春期早発症、遅発症
低身長
同性、同年齢のデータから算出・定義された標準的な身長と比較し、相対的に著しく身長が低い状態を指します。測定記録から成長曲線を作成し、成長パターンを評価していく必要があります。もちろん体格には個人差があり、低身長であること自体は決して病気ではありませんが、治療可能な疾患や見落としてはいけない疾患が隠れている場合があります。またお子さんの体格が小さいことで親御さんが気にされて不安や悩みを抱える場合もあります。
乳幼児期、就学前、学童期、思春期とそれぞれの時期で一定の成長パターンがありますので、それを考慮した上での提案をしていきます。
思春期早発症
通常、女の子は10歳頃、男の子は12歳頃よりはっきりしますが、それが2〜3年程度早く始まってしまうのが思春期早発症です。大部分が特発性で体質的なものですが、早期に骨端線が閉鎖して最終的に低身長になる可能性があるだけでなく、お子さまが体や心の変化に違和感を感じることで、社会的な問題を生じる場合もあります。
思春期遅発症
明確な定義はありませんが、一つの目途として男子で14歳以上、女子で12際以上になっても二次性徴が認められない場合は、思春期遅発症と性腺機能低下症の鑑別を必要とします。通常思春期遅発症の場合は、低身長を伴っていることが多いと考えられます。
早発症、遅発症のいずれも器質的疾患は除外していく必要があります。
代謝性疾患Metabolic Disease
- 肥満、メタボリックシンドローム
- 検尿での尿糖陽性、糖尿病(1型、2型)
こどもの肥満
現代の子ども達を取り巻く環境は、栄養や娯楽に恵まれている反面、肥満傾向を引き起こし安い生活習慣を形成しがちです。こどもの肥満の多くは単純性肥満といい、生活習慣が主に影響しています。気づかないうちに体に負担を生じ、そのストレスを解消するために過食になるという悪循環に陥るため、早期にメタボリックシンドロームを発症するお子さんが増えてきています。
主に肥満度で評価されるため高度肥満(肥満度50%以上、標準体重の1.5倍以上!)になってはじめて受診される方も多いですが、就学前、思春期前に急に体重が増えたりした場合や中等度肥満(肥満度30%以上)に達した場合はご相談ください。
1型糖尿病
小児期発症で成人に達した症例についても診療を行います。私は検査値・血糖値ももちろん大事なことですが、人生にはもっといろいろ大切なことがある、と思いながら糖尿病の診療を行っております。
夜尿症
5〜6歳以降の夜尿は一般的に「夜尿症」と呼びます。自然に治っていく例が多いですが、学童期になると夜尿が心理面の他、社会面、生活面に影響を及ぼすこともあります。
夜尿症にともなう精神的な影響が本人・家族のストレスになり、夜尿症を長引かせてしまうこともありますので、お困りの方はご相談ください。
※厳密には内分泌疾患ではありません。
受診についてMedical Treatment
低身長、成長障害のお悩みで受診される方は、
母子手帳、これまでの成長歴(身長・体重)がわかるものをお持ちください。
また、初診時の診察にはお時間を頂ますので、
場合により受診時間帯の指定にご協力をお願いすることがございます。
※当院は小児慢性疾患指定医療機関であり、指定医の診察を受けることが可能です。
予診票/問診票ダウンロードDownload
初診の方や、当院で現在治療中でない方は、診療前にWeb問診票に入力いただいています。
時間節約のためあらかじめご入力ください。
なお、入力が難しい方は、来院後に問診票用紙で対応致します。